[chococityTOP]真夜中の兵隊 | ミルク
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日吉若
2026/01/13(火) 00:46:19
風呂から上がったら部屋に居なかった筈の彼奴が帰って来ていて、新しく携帯を買い替えたと液晶画面と睨み合いをしてた。
普段座ってるソファにも座らずに床に座り込んで胡座を描きながら自分で何でもやるんだと、俺には出来ない芸当で感心する。
濡れた髪をタオルで拭きながら背後から彼奴を見下ろしてみた。液晶画面に薄ら映る彼奴の表情は滅多にみないであろう緩み切った顔付きで、仔犬が新しい玩具を与えられたような、そんな感じだった。濡れた髪も程々に少し丸まった背中を眺めて、腹部に回した腕に力を入れて貼り付いたら肩先に顎を乗せる。
背後から覗き込んで彼奴の指先と画面を目で追って俺には苦手な分野だと口も出さずに、冷えた体を少し温めてやろうと貼り付いた儘だった。
俺の熱った体には彼奴の体温が心地良くて、広い背中に頬を埋めて瞼を閉じながら微かに聞こえる心音が安心する。鼻を擽る彼奴の香りも全部俺のモノだと思って俺まで口許が緩んでしまう。
「…出来たのか?」
「もうちょっと」
彼奴が満足するまで好きにさせてやろうと大人しく背中で待っていたんだ、この日はずっと携帯を握り締めてる彼奴が少し可愛いと思った。
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