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[chococityTOP]真夜中の兵隊 | ミルク
32: 日吉若
2026/01/08(木) 11:07:22



彼奴をこうやって呼ぶ時は柄にもなく、…擦り寄って触れて欲しくて…蜂蜜みたいな甘さが欲しい時。彼奴の整った顔立ちが一層際立って見える瞬間。

同じ背丈の彼奴に包まれる感覚に漸くと慣れた。同じ様に抱き返して、いつもと違うのは広く感じる背中の衣服を握り締めて皺を作る事。

首筋に鼻先を埋めて目一杯吸ったら彼奴の香りが鼻を擽る、いつの間にか好きになっていた彼奴の香り、安心して落ち着く、俺だけしか知らない唯一の香り。

彼奴は俺がこうやって呼ぶ時の理由を知らなくて。話すつもりはなかったんだが、…何となく口にしたら嬉しそうに笑ってる。肩に頬を乗せて彼奴を見上げたら、俺の好きな顔立ち。こんな近くで見つめて良いのか、贅沢な気分になる。

そんな贅沢を独り占め。
彼奴のこんな表情は俺しか知らないんだ。
心底満たされて、瞼が重くなる。






……好きだ、財前。
なァ、…好きだよ。
…誰にも、渡したくない。

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